ヨークタウンの戦いの場所に行く
独立戦争は1775年にボストン郊外の衝突で始まった。
イギリス軍は、当初、北部制圧を目指したが、植民地軍の善戦で果たせなかった。植民地軍はボストンを死守していた。 これに対し、イギリス軍は、ニューヨークを制圧し、拠点とした。植民地軍総司令官ワシントンはニューヨーク周辺でこれに対峙していた。
各地で植民地軍やゲリラが抵抗していた。1877年のサラトガの戦いでの植民地軍の勝利は、1778年、イギリスと7年戦争以来対立していたフランスを植民地軍に付け、対英参戦をさせた。また、フランスのラファイエットなど志願して植民地軍とともに長く戦ってきた人々もいた。イギリス軍は戦局の優位めざして、南部作戦を行い始めた。南部には王党派が多く、協力してくれ、少ない犠牲で勝利を得られると読んだのであった。その上で北部に侵攻しようとしたのであった。イギリス軍南部作戦司令官コーンウォリスはジョージアに上陸し制圧した後、サウスカロライナ、ノースカロライナでも戦闘を行った。イギリス軍が勝つものの、植民地軍も抵抗し、イギリス軍も大きな犠牲を出し、決定的戦局打開はならなかった。
ワシントン(左)とラファイエット(右)
イギリス軍のコーンウォリス
コーンウォリスは、南部からの軍の北上とニューヨークの軍の南下による結合をして新たな戦いの勝利をもくろみ、独断でヴァージニアに兵を進めた。ニューヨークのクリントン総司令官は、南部の軍の一部を船で北上させ中北部の戦いに使おうと考え、コーンウォリスに船の進水しやすいところを選んで待機するよう指示した。コーンウォリスはヨークタウンに進み要塞も築いていった。イギリス軍は総司令官と現場の指揮官との戦略にずれが出てきた。また、コーンウォリスは、状況によっては不利になる、追い込まれる位置のヴァージニアのヨークタウンに布陣するという失敗をおかしていた。→
ワシントンは、これと、フランス艦隊の到来の情報をつかみ、すばやく極秘にヨークタウン攻撃のため南下。南部の義勇兵のラファイエット軍と合流した。フランス艦隊があわててやってきたイギリス艦隊を撃破。コーンウォリスの退路を絶った。
１８８１年１０月、ワシントン率いるアメリカ軍、ラファイエット軍、司令官ロシャンボーの下のフランス軍合計１６０００はヨークタウンを攻撃した。２つの要塞の占領により完全に包囲ラインを完成した。そしてついにコーンウォリスと８０００の兵は降伏した。ジェームス川
ヨークタウン戦場跡に復元されたイギリス軍の大砲(左)とアメリカ軍最前線砲列(右)
要塞を攻撃するアメリカ軍
占領された要塞10
占領された要塞9
今は静かな草原となっているヨークタウン戦場跡
このヨークタウンの戦いの敗北がきっかけとなり、イギリス議会は終戦に傾いた。１８８３年パリ条約でアメリカの独立を公認した。北は五大湖から南はジョージア南境まで，西はミシシッピ川にいたる領土を与え，さらにミシシッピ川の自由航行権とニューファンドランド近海の漁業権を認めた。フランスはベルサイユ条約でセネガルを得た。（この参戦による莫大な財政負担と得たものの少なさはフランス革命につながった）
ストライプ部分は建国時の13州。白い部分が新たに獲得した領土
