ネイティヴ・アメリカンズ
ワシントン.D.C.のバスステーションからグレイハウンド・バスに乗り、ヴァージニア州リッチモンド経由で４時間。ウィリアムズバーグという町に着く。ここはロックフェラー財団により創設、運営されている17〜18世紀のUSAを復元した広大なテーマ・パークと言ってよい。ヴァージニア植民地の都だったウィリアムズバーグの町の復元だけでなく、最初の恒常的入植地を復元した「ジェームズタウン・セトゥルメント」、そして独立戦争の勝負を決した「ヨークタウン戦場」も保存され、シャトルバスでつながっている。
ジェームスタウン・セトゥルメントというテーマパークは、「ジェームスタウン砦」と「乗って来た船」、そしてここに住んでいたネイティヴ・アメリカンの「ポウハタン・インディアン村」からなっている。
ポウハタン・インディアンは約14,000人いた。Wahunsonacockという支配者の下、30の部族に分かれ、小さな村は10軒くらいの家からなっていた。20人くらいの家族で暮らしていた。
「イェハキンス」と言われた家は、木で骨組みを作り、樹皮や葦のマットで覆われたものだった。中には炉や棚、ベッドなどがあった。
女性たちがトウモロコシ、豆、カボチャなどを栽培し、男たちが鹿を弓矢で狩猟したり魚を獲っていた。そして、鹿の皮から着物を作っていた。スタッフがインディアンの服装をし、適宜説明してくれる。残念ながら、本物のネイティヴではなかった。また、着物は皮で作ったものかちょっと疑問に思った。
縄の的に矢を投げる遊びが体験できるようになっている。子供たちがやっていた。
当初のジェームズタウン跡には、ポカホンタスというポウハタン･インディアンの娘の像が置かれ、格好の記念撮影ポイントとなっている。
彼女は1607年12月、後に総督となるジョン・スミスがインディアンの村に連行されたとき、その助命を父に嘆願したという。このこともあり、インディアンと平和的関係が少し続いた。しかし、その後関係は悪くなり、1613年、彼女はポウハタン・インディアンに捕まった植民地人との交換目的の人質として誘拐された。彼女の父が人質交換を拒んだため、ポカホンタスはそのままジェームズタウンにとどまり、キリスト教徒となり「レベッカ」という洗礼名も付けられた。タバコ栽培を始めたジョン・ロルフと結婚し、男子をもうけた。植民地への関心を高め会社からの支援をより引き出すため、彼女は1616年イギリスに送られたが、残念ながら病気になり客死した。ポウハタン･インディアンは、次第に土地を侵略してきた植民地人に対し、1622年や1644年に蜂起し、鎮圧された。その後、居住地は縮小し、人口も減少した。
ワシントンの国立アメリカ・インディアン博物館
ワシントンのモールに、2004年9月にできた新しい博物館である。大きなプリズムをロビーの上に設置してその分光を装飾にする、というアイデアは気に入ったが、展示は期待はずれだった。もっといろいろな民族の生活のイメージが湧く展示にしてほしい。総花的展示だと思った。
