満州族・清王朝への思い

　2010年から2011年にかけてNHKのBSと地上波で放映された、浅田次郎原作の『蒼穹の昴』(そうきゅうのすばる)の日中共同制作ドラマを見て、清朝の宮廷の建物、内装、調度品そして服装などの美しさに圧倒されました(殷桃さん演じたミセス・チャンもたいへんな美貌でしたが)。そして清朝を建国した満州族の歴史や文化に大きな興味をもちました。

　清朝については、今まで、本質的に異民族による中国支配であることや、末期の腐敗した政治・社会、それを原因とする日本を含む列強からの侵略というマイナスイメージがありました。しかし、巧みに漢民族の文化も吸収して醸した上流階級の美的センスや、チベット、モンゴルなど異民族への侵攻はあったものの、江戸時代の日本と約270年にわたって平和な状態を続けたことについては、もっと評価していいかと思います。

　私は、過去何回か中国を旅行しましたが、今回は彼らの故地である旧満州も初めて旅行し、より明確に、清朝、満州族の衣食住、風習について探りました。また、清朝やその後の中華民国との日本の関わりの歴史についても、現地を訪ねまとめてみました。

　清朝、満州族の衣食住、風習については、日本でこれまで細かな点まで説明した書物が少なく、苦労しています。もし、書いていることに間違いを見つけた方、もっと詳しくご存じの方、ぜひ連絡を下さい。

満州族の世界へ